卓上NMR "Spinsolve"と反応リアルタイムモニタリング

反応モニタリング(Reaction Monitoring)
Spinsolve 高分解能卓上型NMR(核磁気共鳴)装置は、化学実験室のドラフトチャンバー(ヒュームフード)内に直接設置することができ、化学反応の進行をリアルタイムでモニタリングできます。
"反応モニタリングアプリケーション集"は、こちらからご覧ください。
NMRによるオンライン反応モニタリング
NMRは、反応速度や反応の終点を測定するのに非常に有効な手法です。
測定結果は定量的で、わずかなキャリブレーション(校正)作業で済みます。NMR信号は濃度に対して線形に応答し、溶媒や反応系の組成(マトリクス)の影響をほとんど受けません。
さらに、非破壊測定であるため、サンプルを損なわずに測定が可能です。
Spinsolve卓上型NMR装置により、反応混合物をポンプでNMRのマグネット部に流すことで、反応の進行をオンラインで継続的にモニタリングすることが可能になりました。
■下記は、ソフトウエアの日本語字幕付き解説動画です。操作性の良さをご覧いただけます。
全てのSpinsolveモデルでヒュームフード内設置が可能
Spinsolve NMR装置は、小型なのでヒュームフード内へ設置が容易です。
反応混合物は、反応モニタリングキットを使って、リアクター(反応槽)から磁石部へ、そして再びリアクターへと連続的に循環させることができます。
利用可能な反応モニタリングキット
Magritek社は、以下の2種類の反応モニタリング用キットを提供しています:
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ガラス製フローチューブ型
測定部に内径4.2 mmの拡張部分を持ち、それ以外は最小限の内径で構成された高精度タイプ。 -
PTFEチューブ型(コスト効率タイプ)
PTFEチューブとガラスガイドチューブ、そしてポンプを組み合わせた手頃なソリューション。
これらのシステムに含まれるペリスタルティックポンプ(チューブポンプ)は、Spinsolveソフトウェアから完全制御です。
測定モードと時間分解能
ポンプは連続フローまたはストップフローモードで設定できます。
ストップフローでは、約15秒ごとに測定ポイントを取得できます。
また、ポンプはマグネット部の後方(出口側)に配置し、リアクターからマグネット部までのチューブ長を最小化します。
反応は最大約100°Cまでの温度で行うことができます。反応混合物は、チューブを流れる過程で自然に室温まで冷却され、NMR測定に適した状態になります。
Spinsolveソフトウェアの特長
Spinsolveの専用ソフトウェアでは、連続フロー測定とストップフロー測定のいずれも簡単に設定可能です。詳細は製品カタログなど資料をご覧ください。
Magritek Spinsolveの特長
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重水素化溶媒(deuterated solvent)が不要
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高感度を実現する大きなサンプル体積部
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高いスペクトル分解能
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優れた時間分解能
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外部ロックによる高い安定性(サンプル依存なし)
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短い測定準備時間(クイックセットアップ)
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26°C〜60°Cの範囲でサンプル温度制御が可能
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