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スピン凍結乾燥技術で、コスト削減と品質向上を実現

作成者: Hori|Mar 31, 2025 11:45:00 PM

近年、バイオ医薬品や高価値製品(ADC、mRNA、AAV など)の需要が急増しており、CDMO(受託開発・製造)業界はより高品質かつ効率的な製造プロセスを求められています。しかし、従来のバッチ式凍結乾燥プロセスは、

  • 長時間の凍結乾燥処理
  • ラボから生産までのスケールアップが困難
  • 高い設備コストが発生
といった課題を抱えています。


このような状況の中、連続凍結乾燥技術(RheaLyo™ GMP-flex)が注目されています。この技術は、従来のバッチ式と比べて、コスト削減、品質向上、生産効率の向上を同時に実現します。


連続スピン凍結乾燥 vs. バッチ式の違い

項目 バッチ式凍結乾燥 連続凍結乾燥(RheaLyo™ GMP-flex)
生産時間 長時間(数日) 短時間(数時間)
スケールアップ 難しい 容易
在庫管理 大量の在庫が必要 必要な分だけ生産が可能
製品品質 変動しやすい 均一な品質を維持
コスト 設備・運用コストが高い コスト削減が可能

従来のバッチ式凍結乾燥では、すべての製品を一括で処理するため、設備のキャパシティ制限や長時間の処理が課題となっていました。これに対し、連続凍結乾燥技術は、「スピン凍結」と「放射乾燥」を組み合わせることで、バイアル単位での処理が可能となり、製品間のバラツキを抑えつつ、生産効率の向上を実現します。

さらに、結晶化速度の制御についても、従来のバッチ式凍結乾燥では困難でしたが、スピン凍結乾燥を用いることで、精密な制御が可能となります。これにより、製品品質の安定性と再現性が大きく向上します。


RheaLyo™ GMP-flexのメリット
  1. 技術移管が容易
    研究室規模から商業生産まで、スムーズにスケールアップ可能
  2. 小ロット・高価値製品に最適
    ADC、mRNA、AAVなど、少量生産・高単価製品の製造に最適
  3. 在庫管理の効率化
    必要な分だけ製造可能で、備蓄在庫の削減や在庫切れリスクの低減
  4. 品質の安定性向上
    バイアル毎の品質管理により、均一な製品品質を維持し、歩留まりを向上
  5. コスト削減と生産スピードの向上
    短時間での乾燥が可能になり、設備コストやエネルギー消費を低減

実際の導入プロセス

CDMOがRheaLyo™ GMP-flexを導入するまでの流れ:

  1. 初期相談:導入可能性の検討、ROI(費用対効果)の試算
  2. パイロット試験:自社製品でのテスト運用 
  3. 設備導入と技術移管:スムーズなスケールアップ
  4. 商業生産開始:安定した連続生産の運用開始
初期投資が必要ですが、設備コストの削減とROIの最大化が可能であるため、中長期的に見て大きなメリットを得られます。



まとめ

連続凍結乾燥技術は、CDMOにとって生産の柔軟性を高め、コスト削減と品質向上を実現する革新的な技術です。特に小ロット・高価値医薬品を製造する企業にとって、競争優位性を確立するための重要な技術となります。

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